斉藤倫先生インタビュー(前編)

自分の家で飼っているのは５匹です。あと外でお世話している猫が数匹います。

地域猫というほどはちゃんとはしてないんですけど、別の場所で私がＴＮＲ（＊２）した子が家に移動してきてお世話しています。移動してきた組が今は４匹いて、プラスどこかの飼い猫と思われる猫が１匹きます。きていなくなったりする子もいますが。

自分で保護した子が３匹、あとの２匹も動物愛護センターに(保健所)処分に持ち込まれた子たちを保護主さんから譲渡してもらいました。その２匹は姉弟です。

３匹の中の最初に保護したお兄ちゃん猫は、自分の家で飼うつもりもあったのですが、人に馴れていたので迷子かと思って、一応、警察署や保健所などに連絡して飼い主さんを探したんです。けれど半年くらい名乗りがなかったので、やっぱりうちの子だねって飼うことになりました。他の２匹は里親さんを探すつもりだったのですが、なかなか馴れなかったことと、家の猫とすごく仲良くなって離せなくなっちゃってうちの子になりました。

今は「町田動物愛護の会」の会員になっているので、会がやっている里親会は自分の猫がいなくてもお手伝いなどでわりとよく行きます。町田動物愛護の会では保護自体はしていないのですが、保護団体と、個人ボランティアさんとが集まってできた会で、いろいろ相談しながら町田の動物愛護をよくしていこう、進めていこうという会なんです。里親会はその団体さんやボランティアさんたちが、それぞれ保護して持ち寄った犬猫の里親会ですね。

２５年位前でしょうか。それは友達が飼っていた猫で、家に連れて遊びにきていたりしたんです。預かったりすることもあって、そのうち結局、いろいろあって家の子になりました。一緒に暮らし始めると可愛くて可愛くて。もともと犬派だったのですが、それからは猫派です。

もう亡くなってしまった子なのですが、うちで出産した子がいて、その子が初めて子猫の時からずっと一緒に暮らしたこともあり、より印象深かったです。出産のときには生命の神秘はもちろんなのですが、自分でへその緒を切ったりなめたり、何も教わらないのに子猫のお世話をしていて、本当にすごいなって思いました。私はすごくひやひやだったのですが、結局何も手助けする必要はなかったです。動物の置かれている殺処分などの現状を知って、今は産ませることはしないですけれど、野良猫もこうやって必死に出産、子育てしているのかと思うと、簡単に殺したりなんて間違っているし、このままじゃいけないと考えるようになりました。

殺処分の現状を知ってからです。昔は情報がなく知られざる世界で、そういった話を聞いても実際、どれくらいの動物たちが殺処分になっているかということも知らず、よく理解していませんでした。でもだんだんとネットが普及してきて、いろんな猫ブログを見るようになって…。最初は可愛い可愛いっていうブログばかりを見ていたのですが、保護ボランティアをしている方のブログも見かけるようになって、だんだん現状を知っていきました。そして、精力的に頑張っている方のブログに出会って、その方経由でセンターから猫を譲渡してもらったことがきっかけで、保護ボランティアの方との繋がりができました。私にとってそれは運命的な出会いでしたね。