広松木工株式会社「ネコ家具」レポート

話題の「ネコ家具」!

現在、YouTubeで45万回以上（！）再生されている話題の「ネコ家具」動画をご存知ですか？　それは、日本有数の“家具作りの街”として知られる福岡県大川市が、大川家具の技術や魅力をPRしようと作成した動画なのですが、そこにはニャンとネコが素敵なソファやベッドでくつろぐ姿が。しかしながら、出てくる家具が精巧すぎて、「これは人間用の家具との合成なのでは？」「それともネコがすごく大きいの？」などとザワつく事態に。こちら実は、れっきとしたネコサイズの家具で、それぞれ大川市にある家具メーカーが“本気”で作ったもの。というわけで今回は、その「ネコ家具」ソファを作った広松木工株式会社の家具個展におじゃまして、実際に「ネコ家具」をチェック＆廣松社長にインタビューしてきました♪

港町・横浜に来たニャ～。こんなに海が似合うネコは、わたくしねこ長だけニャ～。

Ｑ．「ネコ家具」を作るぐらいだから、廣松社長はネコ好きで、ネコも飼っているんでしょうね！

え～・・・飼っていません（苦笑）。昔はイヌもネコも飼ってたこともありましたが。でも、ネコは好きですよ！

福岡県大川市の家具メーカー・広松木工さんの家具個展会場に到着ニャ！

Ｑ．では、今回「ネコ家具」を作ろうと思ったきっかけは？

最初は大川市からの提案だったのですが、その提案をもらう前に、もともとウチにある大人用の“サンタフェ”という家具シリーズを子ども用に66％に縮小して家具を作る予定があったんです（その子ども用家具も個展には展示されています）。最初は、その縮小した子ども用の家具をネコ用ってことでもいいよね、と考えていたのですが、大川市のほうから「もっと小さく」と（笑）。なので、42％にさらに縮小しました。

会場には素敵でかわいい家具がたくさんニャ～。

こんなかわいい子ども用イスもあるニャ～。

Ｑ．でも、どうして“ネコ”用だったのでしょう？

ネコが好きな方は多いし、“ネコブーム”というような流れもあるけれど、いちばんは、「気難しいネコも満足させることができるぐらい技術やセンスがある大川の家具」ってことをアピールできるってことですね。

こんなベッドで寝られたら、いい夢見れそうニャ～。

こんなテーブルで家族団らんしたいニャ～。

Ｑ．実際に、ネコ家具動画が流れてからの反応はいかがでしたか？

おかげさまで、動画が流れてからは毎日のように問い合わせがきていて、驚いたことに海外からもけっこう問い合わせがあります！　ただ、以前からウチで開催していた、ネコ用の（エサを食べる）テーブルを作るワークショップをやるとなると、以前からネコ好きの人がすごく集まってたし、それにウチのお客さんでキャットシッターをやっている人がいて、その人と話をしているなかで、「ネコ好きって、すごいよ」って話も聞いてたから、ある程度は予測していたけど、ここまでとはね～。

コタツもあるニャ～。

当然入って丸くなるニャ～。

Ｑ．ネコ家具作りで大変だったことはありますか？

図面はそのまま縮小でよかったけれど、大人用の家具と同じ材料で、同じ工法にこだわった手作りなので、小さくなると、大人用家具を作るときには大丈夫だった部分に手が届かなかったりとか、作業が細かくなる部分は大変だったかな。ただ、今回のネコ家具は、私と男性の職人と、今年入った新人の女の子の職人と3人のチームで作ったんですけど、スケールダウンした家具は、木の部分の加工の仕方とか、ウチの商品の作り方を指導するのにちょうどよかった。冗談抜きでいい修業になったよ。

わぁ！　イヌがっ！・・・って写真じゃニャいか。あれ、どこかで見たことあるイヌ!?　大人気家族写真ブログ『ダカフェ日記』著者・森友治さん家の飼いイヌの団子（だんご）じゃないですか。

『ダカフェ日記』の続編フリーペーパー『ダカフェ日記　それからそれから』も会場で配布中ニャ！

Ｑ．ネコ家具作りで工夫した部分はどんなところでしょう？

クッション部分は、ある程度ネコが引っかいても破れにくいように、丈夫な帆布（はんぷ）にしています。木のフレーム部分は“うづくり加工”といって、木味を出すため、わざと表面に凹凸を付けて木目を掘り起こす方法で作っているのですが、ここはネコに引っかかれても、さらに味が出て、いい感じになると思うよ（笑）。それに、もちろんネコだけでなく、人が座っても平気なぐらい強度もあります！

このソファがとても気に入ったニャ！　でも、わたくしにはちょっと大きすぎるんだよニャ～・・・

そこでわたくしが巨大化ニャ！　これならソファのサイズはピッタリニャ！

Ｑ．ネコ家具を作ってみて、どんなことを感じますか？

ネコ家具を作ってみたら、さっきの話にあったように海外の人にも反応があったし、いままで家具には興味なかったっていう人にもアピールできてるよね。それにいま、横浜でウチの家具の個展をやっていて、実際にネコ家具を展示しているけれど、お客さんの中には、「ドールハウスに使いたい」とか「小さな子どもを座らせてみたい」とか、自分たちが想像してなかったような使い方をお客さまから逆に提案されることがあって。今回、家具を縮小してみたことは非常に単純なことだけど、それが大きな発見につながるかもしれないっていう楽しみが出てきたね！　あ、もちろん、ネコだけでなく、小さいイヌも大丈夫ですよ。“For Small Animal”ってことで（笑）。

実は人間用の家具を縮小したネコ専用の家具だったニャ！　寝心地最高ニャ～～～～♪

横浜の家具個展会場で、気さくに笑顔で語ってくれた廣松社長。もしかしたら、今後もネコ家具のラインナップは増えていくのかも!? 　ネコ家具は、11月26日（日）までは、横浜・BankART studio NYKにて開催中の広松木工家具個展会場にて展示中です。（ソファや家具に関するお問い合わせは、広松木工のほうにお願いします）ぜひ、座り心地を試してみてニャ～♪

最後に廣松社長さんとねこ長で記念写真を撮ったニャ！